美しい肌、特に顔や手など外気にさらされる場所は特に気になります。
美しい肌をキープする皮膚組織は、内部=真皮の管理、表面=表皮の管理、この2つがあげられるでしょう。
真皮は細胞組織と細胞間物質とで構成されています。さらに細胞間物質はコラーゲンやエラスチンなどの蛋白質とヒアルロン酸やコンドロイチンなどのムコ多糖類から構成され、皮膚に弾力やハリをあたえ、不足するとシワの原因になってきます。
加齢によるシワは、これらの生産が代謝による消費に追いつかなることから始まります。
しかしながら、表皮にはバリア機能もあり、一般的には肌からの吸収は出来ません。
むしろ、これらを肌内部の生産力や消費を減らすことが大切と言えるでしょう。
一方、肌表面の美しさは、表皮のキメやみずみずしさによるものです。
皮膚は表皮の基底層で作られ角質となってはがれます。
その際、角質になるとき細胞核はなくなりこれを角化と呼びます。
動物性たんぱく質やビタミンA,Cが不足するとこの角化が順調に行われず、肌表面が滑らかで柔らかいものになりません。
肌表面を美しく保つには、肌の特徴も知っておく必要があります。
pH(水素イオン指数)は4.5~6.5の弱酸性、アルカリにより浸透し剥離しやすい性質を持っています。
また、皮膚は、皮脂と汗とが乳化された皮脂膜によりかさつかず潤いや滑らかさをもつ肌をキープしています。
皮脂の成分は脂肪酸のほかコレステロールやスクワラン、パラフィンなどが含まれています。
皮脂膜には皮膚のpHを中和して維持していく作用もありますが、外気にふれることで、いろいろな汚れがつき、皮脂膜の性質も変わっていき、ほうっておくとむしろ肌に害になる成分に変わっていきます。
この皮脂膜の汚れを落とすのに一般的に石鹸やクレンジングフォーム等を用います。
その際にご自分の肌の性質を知っておくことも大切です。
脂性肌の人は皮脂膜が多いので酸性度が強く洗浄力の強い固形石鹸(pH10~12)を使用すると良いとされます。
時間がたてばpHは回復しますが、一応、使用後は肌水や化粧水でpHを戻しましょう。
一方乾燥肌の人は皮脂膜の量が少ないので、あまりアルカリの強い石鹸は肌荒れの原因ともなります。
弱酸性程度のクレンジングフォーム等を使用するのが良いとされます。
簡単なことですが、継続して試し、自分の肌にあう使い方を知る。
体調によってお肌がどう変わるのか、普段の生活から少しでも気にかけておくとよいと思います。